磐梯巡検とは、理学部・地球科学系の地理学教室に所属している学部3年生が参加する野外実習のことを指します。
福島県猪苗代町にある開発地理学研究所に8泊9日(!)滞在し、地形学・人文地理学・気候学の実習を行います。
教室に所属するほぼ全ての先生方や一部の院生も実習に参加するので、地理学教室を挙げての一大イベントとなっております。
この実習において、気候学分野では2日間にわたって
@磐梯山に登りながら気温と地温を測定して、温度の逓減率を調べる
A猪苗代湖付近の風系を気球を用いて観測する
という調査を行いました。
このページでは実習の様子を写真を交えながらお伝えします。
実習の準備として、猪苗代湖や磐梯山の周辺に気温計を設置しました。設置は気候ゼミの院生が行いました。
設置場所は以下の通りです。
野口英世記念館近くの雑木林。シェルターで直射日光を防ぎます |
牧場 |
猪苗代湖の東の畔 |
宿舎の裏 |
気候メンバーも3年生に合流 |
その晩、翌日の登山と実習に関するミーティングを行い、皆で明日の昼食、お握りを作りました。
その後は自由時間。
ある人は登山に備えて早めに就寝、ある人はお酒を飲みながらTVでサッカーの試合を観戦、と思い思いに過ごし・・・
そして 夜が 明けた!!
この日は朝から雲に覆われて霧雨が舞う生憎の天気でしたが、登山には支障はないだろう、
ということで登山を決行することにしました。
登山の途中に何度か休憩を兼ねて気温と地温の観測を行います。
出発地点へは車で移動。レインウェア装備で雨対策は万全です。
まずはスキー場で観測。気温はアスマン通風乾湿計で測定します |
地温も測ります |
スキー場を登りました。桧原湖が一望できます |
本格的な山道へ |
中の湯で一旦休憩。奥に見えるのは廃墟 |
ドドドドドドドドドドド… 『空気』だッ!『空気』を取り込めッ!! |
観測に手慣れていく3年生 |
弘法清水小屋に到着。もはや雲の中… |
頂上前の最後の難関 |
下山も気を抜けません |
下山しながらも温度測定を行います。宿舎に戻るまでが実習です |
山腹から猪苗代の町と湖を眺める |
最後は草の茂るスキー場を下りました。 元気の有り余ってる3年生は猛ダッシュで一気にふもとへ。 |
登山を終えて一休みして、夕食を済ませた後は気球による風の観測を行いました。自動車で観測地点まで移動します。
暗い中での機器のセッティング |
夜間なので、気球に豆電球を取り付けます。そして気球をリリース。 |
磐梯実習最後となるこの日は前夜と同様に風の観測を行いました。
猪苗代湖の北と東に分かれて風の様子を捉えます。
観測の準備を取りかかる北側チーム |
勢いよく飛んでいく気球 |
東側チームも観測開始 |
雲が邪魔? いいえ、まだまだ追えます |
こうして今年も無事に磐梯巡検を終えることができました。3年生の皆さん、本当にお疲れ様でした!
山に登って温度を計ったり、湖畔で気球を飛ばしたり…と、自分たちの手でデータを取ったことは良い経験になったのではないでしょうか?
これで気候学分野に興味を持ってくれたら幸いです。
磐梯山への登頂は達成できたものの、天候が悪くて頂上からの眺めが拝めなかったことは残念でした…。来年は晴れたら良いですね。
最後に、このページを作成するにあたって写真を提供して下さった地理学教室の方々に感謝いたします。ありがとうございました。