2009年度理学部地球科学系オープンキャンパス
2009年7月30日(木)・31日(金)
東北大学のオープンキャンパスが7月の30日と31日に行われました。
私たち気候ゼミもブースを設けて研究の紹介や簡単な実験を行いました。
今年のテーマは「目でみる気象現象」です。内容は以下の通りです。
■回転水槽実験による偏西風波動の再現
■ライブカメラによる霧の発生/消散の観測結果の紹介
■研究論文のポスター展示
開場前の様子。M1による最終チェック
別の角度から。準備は万端>
回転水槽もスタンバイ
回転水槽実験による偏西風波動の再現
昨年と同様に回転水槽の実験を行いました。水槽の水に温度差を作り、赤道―極域の間に位置する中緯度の温度傾度に見立てます。
さらに地球の自転を模す為に水槽を回転させます。(詳しい実験の原理はこちら)
興味津々に説明を聞く高校生
実験中。水槽に視線が集中します
回転水槽Ver.2が唸りを上げます。今年は台座を着色しました。ちょっと高級感が漂っているような気がします。
水槽に流した墨が段々と蛇行と渦を形成していき、高校生からは「おお〜」と驚嘆の声が。
横にあるディスプレイには気象衛星ひまわりの水蒸気画像が映し出されており、実際の大気の流れと水槽の流れを比較しながら解説を加えます。
段々と墨が蛇行を描いていきます
見にくいですが蛇行と渦巻きが形成しています
偏西風の波動は主に南北の温度差と自転によって生じる―
実際はもっと複雑ですが、この簡単な実験で大気の流れの仕組みを大まかに理解してもらえたようでした。
「そして私たち気候ゼミでは、このような大気の流れが作り出す気候についての研究をしています」と一言。
ライブカメラによる霧の発生/消散の観測結果の紹介
定点カメラが捉えた霧の発生と消散の様子をスクリーンで紹介しました。
同時に霧が出来る仕組みや霧の種類についても説明を行いました。
スクリーンに霧の連続写真(gifアニメ)を表示します
霧の解説スライド。わかりやすさを心がけて作成しました
研究論文のポスター展示
昨年に宮城県庁で行ったヒートアイランドの調査結果をまとめた論文や、学生の卒業論文をポスターで展示しました。
ブースを訪れた地球科学系の学部1、2年生は特に興味を持っているようでした。
論文のポスターの様子
興味深げにじっくりと読む人もいました
おまけ:地理学教室のオープンキャンパスの様子
地理学教室は気候ゼミの他に、人文地理学ゼミ、地形ゼミがあります。各ゼミの様子を少しですが紹介します。
気候ゼミの向かいは地形ゼミの方々。活断層の解説中
廊下に横たわる立体視画像。赤と青のメガネを付けて眺めると…
山が盛り上がって見える!(お見せできなくてすいません)
人文ゼミ。地理情報システムを体験中
進学相談会@地学専攻
終わりに
今年は新たな試みを行いましたが、オープンキャンパス当日は特にトラブルもなく、無事に終えることができました。
足を運んでくれた皆さんにはおおよそ好評だったようで、展示した側としても非常に有意義な2日間でした。
これでひとりでも多くの高校生が地球科学、気候学、そして地理学教室気候ゼミに興味を持ってくれたら幸いです。
また、今年は例年に増して学部生の姿が見られました。彼らの中から未来の気候ゼミメンバーが誕生してくれたら嬉しいですね。最後になりましたが、気候ゼミのブースに多くの人がお越し下さったのはオープンキャンパス委員会をはじめとする
理学部地圏環境科学科・地球惑星物質科学科の学生・院生・教員の皆様のご尽力のおかげです。
この場を借りて感謝の意を申し上げます。ありがとうございました。
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