断層・地殻力学分野

東北大学大学院理学研究科地学専攻地圏進化学講座
東北大学理学部地圏環境科学科

Research

断層・地殻力学グループへようこそ

我々は地震や岩石の変形に関する研究をしています。

地震や地殻変動は、エネルギーが保存しない非平衡なシステムで起こる地球(特に地殻)の複雑な変形活動です。我々は、数理物理的理論や室内岩石実験および野外地質調査などを有機的に組み合わせることで、岩石・鉱物の変形素過程から、露頭規模での断層・剪断帯の形成機構を結びつけ、さらには列島での地殻変形活動(地殻変動及び地震活動)の議論を通して、観察スケールを超えた地球の変形活動の包括的な理解を目指しています。 上記の問題を解決するために、具体的には下記の3点を主な研究対象としています。

1)岩石の流動変形・破壊・摩擦実験と各種分析計測に基づく地殻や岩石変形の素過程の究明
2)野外調査および観測に基づく地殻や岩石の変形挙動の把握
3)数理物理的知識(微分幾何学、フラクタル幾何学、個別・有限要素法など)を用いた地殻や岩石変形挙動のモデル化
Keywords: 構造地質学 地震 地殻変動 断層 岩石変形実験 レオロジー 大気ラドン 固体圧・ガス圧変形試験機

Member

職階 名前 テーマ DB/PH
教授 長濱裕幸 地球連続体力学、大気ラドンを用いた地震活動予測 DB
教授 中村教博 地球惑星磁気学 DB
准教授 武藤潤 構造地質学、実験岩石力学 DB/PH
RPD 益戸(白石)令 放射光実験、やや深発地震 DB
博士課程 名前 テーマ DB/PH
後期3年 熊谷祐穂 化石ハマサンゴ骨格を用いた高精度古地磁気復元 PH
後期3年 木戸正紀 固体圧試験機の改良と岩石変形実験 PH
後期2年 岩田大地 地殻変動と大気中ラドン濃度 PH
後期2年 荒井駿 地殻の脆性-塑性遷移付近における岩石の力学特性解明を目指した変形実験 PH
後期1年 金子尚人 地盤変形挙動に影響するパラメータの数理的研究 PH
後期1年 Jayawickrama,
Eranga Gayanath
Elastic wave analysis on the Brittle-ductile transition zone PH
博士課程 名前 テーマ DB/PH
前期2年 岩崎将明 脱水作用と固着すべりの周期挙動 PH
前期2年 澤燦道 深発地震の発生機構に関する研究 PH
前期2年 橋本善貴 未定 PH
前期2年 李川葉瑠香 未定 PH
前期2年 山口裕二 蛇紋岩の磁性について PH
前期2年 福嶋吉拓 火山岩残留磁気の起源、ナノライトについて PH
前期2年 田中桐葉 断層破砕物の結晶欠陥と粘性残留磁気に関する研究:断層活動年代推定法の再検討 PH
前期2年 篠原敬博 水圧破砕に係る亀裂面形状および亀裂ネットワーク複雑性の、層理面方向依存性の定量評価 PH
博士課程 名前 テーマ DB/PH
前期1年 島田優作 下部地殻の反応軟化レオロジーに関する実験的研究 PH
前期1年 鈴木来夢 石英多結晶体の粒界古歪速度計の改良に関する実験的研究 PH
前期1年 能勢祐揮 黒鉛の摩砕に伴う構造変化と電気的特性変化 PH
前期1年 八代正和 岩石の遷移粘弾性挙動に関する実験的研究 PH
学部 名前 テーマ DB/PH
4年 平野光浩 東北日本弧の重力異常とレオロジー特性:断層転移モデルによる重力異常 PH
4年 町田一樹 月齢と黒点活動に伴う地震活動に関する研究 PH
4年 横山裕晃 X線CTを用いた岩石破壊時の弾性エネルギー推定 PH
4年 吉田一悠 カンラン岩の微細組織から見る上部マントルのダイナミクス PH
学部 名前 テーマ DB/PH
3年 池田暁 古地磁気を利用したラハール堆積物の定置機構の推定 PH
3年 加納秀斗 含水鉱物の脱水と摩擦不安定性に関する実験的研究 PH
3年 川並弘毅 地震前兆現象(温泉・地下水位変動) PH

Methods

サーボ制御ガス圧変形試験機(プレテック・鷺宮製作所製)

アルゴンガスを圧媒体に用いた岩石変形試験機。 上部地殻深部の地震発生条件下での摩擦すべり(不安定すべり) 実験を行なっている。内部荷重計や歪ゲージを用いて精度の高い力学測定が可能である。不安定すべりに先行する 断層ガウジの局所的変形や電磁気シグナルの検出、さらには、ラプチャー伝播挙動の解析やラプチャー進展に伴う 結晶質岩石のダメージ発展(Pulverization)に関する実験研究を行なっている。また、超音波圧電素子を組み込み、 弾性波速度測定システム構築に挑戦中。

固体圧変形試験機(Griggs/Blacic original)

塩・タルクなどの柔らかい固体を圧媒体に用いた岩石変形試験機で、 1950年代にDavid T. GriggsとJames D. Blacicが作成したもののうちの1台。 上部地殻から上部マントルまでの広範な封圧・温度条件下での岩石の 脆性破壊・塑性流動変形挙動を再現する実験を行なっている。地殻を構成する 主要構成鉱物である石英、斜長石などを対象として、その塑性強度に及ぼす 水の効果や結晶格子定向配列(LPO)発達の効果などを調べている。

走査型電子顕微鏡

HITACHI S-3400N
JOEL JSM7001 F
岩石鉱物(実験試料や天然試料)の微細組織観察及び化学組成測定に使用。エネルギー分散型検出器(EDS)を用いて試料の化学組成を定量測定可能。
後方電子散乱解析(EBSD)法
Oxford Channel 5
岩石鉱物(実験試料や天然試料)の結晶方位の測定に使用。70度傾いた試料面において、菊池バンドの測定・認定から結晶相・方位を定量的に測定可能。 上記、SEMおよびEBSDは地学専攻共同利用施設を使用させて頂いています。

分光計測機器

フーリエ変換型顕微赤外分光計
(FT-IR;地球惑星物質科学科島弧マグマ研究室所有)
Nicolet iN-10, Thermo Fisher Scientific Inc.
顕微鏡下で、岩石鉱物(実験試料や天然試料)の結晶格子振動および試料中の含水量空間分布の定量測定に用いる。 地球惑星物質科学科島弧マグマ研究室所有のものを使用させて頂いています。

マイクロX線CT

医療用のX線CT(X線断層トモグラフィー)と同様の原理で、岩石鉱物(実験試料や天然試料) の内部構造を3次元的に計測可能。空間分解能が10ミクロンのものと0.3ミクロンのものの2種類を使用。 東北大学共同利用施設を使用させて頂いています。

その他

岩石の地震波速度や電磁気特性を測定するオシロスコープ、パルスジェネレータ (Tektronix製)、インピーダンスアナライザ(東洋テクニカ製)や各種動ひずみ測定器 (共和電業製)などを有しています。

その他にも岩石を加工する旋盤、ボール盤、研磨薄片を作成する研磨機、顕微鏡など各種工作機器を揃えています。

Publications

2017

  • Tanaka, A., Minami, N., Yasuoka, Y., Iimoto, T., Omori, Y., Nagahama, H.
  • (2017)
  • Accurate measurement of indoor radon concentration using a low-volume radon monitor.
  • Radiat. Prot. Dosim,
  • doi:10.1093/rpd/ncx050

  • Fukuzawa, T., Nakamura, N., Oda, H., Uehara, M., and Nagahama, H.
  • (2017)
  • Generation of billow-like wavy folds by fluidization at high temperature in Nojima fault gouge: microscopic and rock magnetic perspectives.
  • Earth, Planets and Space,
  • doi:10.1093/rpd/ncx050

2016

  • Kido, M., Muto, J., Nagahama, H.
  • (2016)
  • Method for correction of differential stress calculations from experiments using the solid salt assembly in a Griggs-type deformation apparatus.
  • Tectonophysics,
  • 672-673,
  • doi:10.1016/j.tecto.2016.02.011

  • Sato, T., , Nagahama, H., Minoura, K., Nagahama, H.
  • (2016)
  • Stretched exponential relaxation of viscous remanence and magnetic dating of erratic boulders.
  • Journal of Geophysical Research, Solid Earth,
  • 121,
  • doi:10.1002/2015JB012664

  • Muto, J., Shibazaki, B., Iinuma, T., Ito, Y., Ohta, Y., Miura, S., Nakai, Y.
  • (2016)
  • Heterogeneous rheology controlled postseismic deformation of the 2011 Tohoku-Oki earthquake
  • Geophysical Research Letters,
  • 43,
  • doi:10.1002/2016GL068113

2015

  • Muto, J., Nakatani, T., Nishikawa, O., Nagahama, H.
  • (2015)
  • Fractal particle size distribution of pulverized fault rocks as a function of distance from the fault core.
  • Geophysical Research Letters,
  • 42,
  • doi:10.1002/2015GL064026.3

  • Hirata, M., Muto, J., Nagahama, H.
  • (2015)
  • Experimental analysis on Rowe’s stress-dilatancy relation and frictional instability of fault gouges.
  • Episodes,
  • 37,
  • doi:10.1002/2015GL064026.3

2014

2013

  • Muto, J., Shibazaki, B., Ito, Y., Iinuma, T., Ohzono, M., Matsumoto, T., and Okada, T.
  • (2013)
  • Two-dimensional viscosity structure of the northeastern Japan island arc-trench system
  • Geophysical Research Letters,
  • 40,
  • doi:10.1002/grl.50906



~2012



  • Fukuda J.
  • (2012)
  • Water in rocks and minerals: species, distributions, and temperature dependences.
  • Infrared spectroscopy/Book 1 (T. Theophanides Eds.), Intech,

  • 片山 郁夫、東 真太郎、武藤 潤
  • (2011)
  • 海洋モホ面でのレオロジー的不連続性.
  • 月刊海洋

Photos

PF-ARにおける放射光実験(12/5~9)

つくばの高エネルギー加速器研究機構にあるPF-ARにて放射光実験をしてきました.LVDT(変位を計測するやつ)がちゃんとついておらず変位がうまく測れていなかったというトラブルにも見舞われましたが何とか実験できました.(S. S)

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